二水会6月の報告

◉ 日時: 7月12日(水)18:30より ◉ 会場: Farm Street Church (114 Mount Street, London W1K 3AH) ◉ 演題: 「“混ぜる教育”が日本を救う?別府から始まるグローバリゼーション」日本の新大学事情(立命館アジア太平洋大学 in大分の取組) ◉ 講師: 坂本 純子 様 (立命館英国事務所代表)
7月の二水会では立命館英国事務所所長として活躍されている坂本純子さんをお迎えし、日本の大学事情を踏まえた立命館アジア太平洋大学(APU)の設立の背景や教育の特色等についてお話頂きました。 2000年に大分県別府市に大学が設立されることになった背景としては、当時地域活性化の一村一品運動を奨励していた平松知事から京都の立命館大学への打診があったことから始まったそうです。少子化と700-800という数の日本の大学の飽和状態の中で、日本に今までなかった大学にしよう、日本人学生と国際学生を半々にしようという特色を出す事で設立に踏み切って行かれたそうです。

APUの打ち出した教育の特色として、坂本さんは以下4つの混ぜる教育について説明してくださいました。 1)学生:日本人学生と国際学生が半数ずつ在籍。1年目は寮で日本人とペアにして、徹底的に話し合いながら暮らす。 2)授業:日本語と英語のバイリンガル授業で同じ内容の授業を行う。 3)スタッフ:日本人教員と外国人教員が半数ずつ、また教員と職員間の境界が曖昧になるほど。 4)別府と世界:別府という小さな街の中に外国が日常レベルでどんどん入ってきて根付いていて、いま日本で最も国際化しているのは別府かもしれない?! 以上の混ぜる教育の成果については、ごく“普通”の一般市民の人々が、外国人の学生や教員・職員と「人間」として毎日のように関わり合うことで良い化学変化が起こり理想的な形でグローバリゼーションが進んでいるのではないかということでした。就職率は日本ではダントツで特に国際学生は9割は超えていて(ビジネスで使える英語力と日本語力+非英語圏の学生は母国語ができるのが強み)、生徒は混ぜることでたくましく育っているので、無敵、企業からも即戦力になると言われたりしているようです。

最後に見せていただいた入学案内ビデオの教員や学生の言葉にはその教育の成果が現れていて、APUの思い切った取り組みと明るいお話に参加者も感銘を受けていました。 (参加者12名) <8月の二水会はお休みとなります。次回は9月13日です。詳細は8月にご案内申し上げます。>