● 2 月二水会の報告●

 

「太鼓」と聞けば、自然と心に鳴り響く力強い音色に誘われて (?)今回は 55 名という多くの方々にご参加いただきました。 講師の鈴木久美子さんには、和太鼓奏者でもありながら、歴 史や豆知識、現在の太鼓の潮流など幅広い知識に基づいて、 わかりやすく、また、写真や映像などを交えながら「和太鼓 の魅力と楽しみ方」と題してお話しいただきました。

太鼓が、古くは 6 世紀の埴輪にも出てくるということは、僕に とっては大発見でした。 また、飛鳥時代には信号として使わ れたり、平安時代に描かれた絵の中には、合戦の脇で叩かれ ている陣太鼓の歴史もあるとお話しいただき、いろいろな形 で歴史の中に出てくるものだということがわかり、とても興味 深く聞きました。

 

太鼓と聞くと、子供のころの地元の夏祭りを思い出しますが、 太鼓の種類にもいろいろあることを写真で見せていただき、 「そうだ、見たことある、見たことある」、と言われてみれば、 という感じでいろいろな記憶が蘇ってきました。

ただ、最近出てきた電子和太鼓のお話は、目から鱗で時の流 れを感じました。今の子供たちから見れば、僕の記憶は段々 「昔の話」になっていくのかなー、と少し寂しく思いました。 現在の太鼓の奏者のスタイルの違いや、世界各地で活躍して いる日本人、また、各国で広まっている太鼓の話などを聞き、 僕が知らなかっただけなのか、最近の話なのか、何れにしても、 受け継がれている伝統と現代流にアレンジされている新しい 太鼓など、伝統・文化が過去から現在に繋がっていることを 何だか嬉しく思いました。

個人的に一番興味深かったのは、鈴木さんご出身の川口市の 鋳物工場と太鼓の歴史のお話でした。鋳物工場に火事が起こ らないことを祈願する火伏せとして、その年の最初の午の日 に初午太鼓が夜通し打ち鳴らされることを知りました。それ が現在でも初午太鼓コンクールという形で、地元の伝統とし て受け継がれていること、太鼓が鈴木さんの青春であったと のお話がありました。楽譜は読めなくても口で歌えれば太鼓 は演奏できること、そして、鈴木さんのおばあさんもリズムを 口ずさむことができ、昔は太鼓を打っていたというお話がとて も印象に残りました。地元との繫がりや、世代を越えた繫が りがあり、日本を離れても強く日本と結びつかれていることや、 日本の伝統・文化に貢献されている姿を羨ましく思いながら お話を聞いた充実した時間でした。(伊東)

 

 

● 3 月二水会のお知らせ●

 

日時:3 月 10 日 ( 水 ) 午後 8 時より

演題:60歳からの俳優業(エキストラ)

講師:早乙女健之様

参加費:無料

参加申し込み:下記のリンク先よりお申し込みください https://forms.gle/YvTWC1YULkx47Ldc8