12 月初旬、我が家の前の道路で土を掘 って い る カ ム デ ン 区 の 職 員 を 見 か け た 。 そこは昔、樹が植えてあった場所で随分長い間、 何も無い状態で放置されていた所である。聞くと、 今度そこに新しい樹を植える為に整備しているとの こと。「へー、そうなんだ。」とその場では思った ものも、しばらくして、折角新しい樹を植えてくれ るのであれば桜の樹が欲しいなーと思いついた。 早速、工事をしている男性に「もし、可能なら桜の 樹を植えて欲しいんだけれど区役所の何処に連絡 したら良いかしら。。。」と聞いてみた。そしたら「、ど んな樹が欲しいんだ?」との返事。直ぐに「私は日本人だから、桜の木だったら何でも良いんだけど。」 と答えた。彼は「OK、僕が Park Department に 連絡してその旨伝えておくよ。」との返事。お礼を 言 っ た け れ ど 、 実 は 半 信 半 疑 で 当 て に は し て い な かった。
ところが、1 週間後、何と桜の樹が植えられていた! 見ると Prunus Umineko とラベルがついている。 これはかの有名な Collingwood Ingram が 1920 年代に 2 種類の桜をかけ合わせて作った樹である。 カムデン区も捨てたものではないなーと感心すると 同時に、私がこの地から居なくなった後もずーとこ の場所で毎年春になると白い桜を咲かせてくれる だろうと思ったら胸が一杯になった。
ウイリアムズ百子