2024年3月28日、英国日本人会紅葉会部の3月例会は冷たい雨 の中、Farm Street Churchにて35名の会員参加で行われました (13:00-16:00)。気温は11°C、お食事/後片付け(13:00-13:40)の後、 今回の講演テーマは「ウエルビーイングな生き方を探るー文化と 自己ー」(14:00-15:30)。 お迎えした講師の林治子さんは、生涯人間科学での博士号をお 持ちです。お話が始まる前には「ウエルビーイング」って一体何? との疑問がありましたが、お話が進むにつれ、それは身体的・ 精神的・社会的に「よい状態」を追求していくもので、持続可能 な「よりよい生き方の捉え方」でもあることだと分かってきまし た。林さんは「人間の感情はお天気と同じようなもので、雨や嵐 の日があるからこそ、晴れ間が覗く日を有り難く、嬉しくも感じま す。悪者扱いされるストレスを人生の友として、ポジティブな出来 事もネガティブな出来事も、丸ごと楽しめる心の余裕が大切」と 仰います。この何事をも包み込む暖かな包容力を体現されてら っしゃる林さん。その印象は尾形光琳(1658-1716)の「紅梅白梅 図屏風」(1715)、金銀を施した美しい二曲一双の屏風。左右の梅 の木の間には末広がりの川が描かれています。この川のように何 事もゆったりと包み込んで穏やかに流れている、なんという美し さでしょう。(原画の川面は銀箔でしたが、現在は硫化銀に経年 変化しています) お話はさらに老年学(Gerontology)分野にも及びました。私たち紅葉会会員は如何にして、より魅力的に、健康的に年齢を重 ねていったらよいのか、Well-Agingという言葉にも勇気づけられ ました。紅葉会に参加すること、仲間と活動すること自体の意味 を再認識できましたので、ケセラセラという気持ちで、「何をよい と感ずるのか」自身との対話から探り、その「よい状態」に緩や かに辿り着くことにいたしましょう。お話の後では、私たちの中 によい指針をいただいた満足感が溢れました。 ちなみに、林治子さんの御主人様 は、林肇駐英国日本国大使でいら っしゃいます。講演が始まる前に、 「どのような質問でもお受けしま す。たとえば大使夫人がどんなこ とに困っているのか?というような ことでも…」とお茶目に気さくに仰 ってくださり、参加者一同たいへん 和みました。今回は時間の都合上、 その類の質問をお伺いできなかったのが残念でなりません

5月の紅葉会例会のご案内は追って一斉メールにてお知らせします。

いつものように会に並行してBring and Buyも行われました。 今回は残念なことに長年ボランテイアでお茶当番をして下さっ ていた竹内みどりさんがご卒業なさるとのことで、会員一同これ までのご努力に心より感謝しております。本当に有難うございま した。次回はニコルズ三枝子さん、田村陽子さんがお仕事を引 き受けて下さり、これまた会員一同感謝しております。また、さら にお仕事(お茶当番•受付なども含む)を引き継いでくださる方 を募っております。みなさまよろしくお願い申し上げます。

今後の自彊術

日 時:毎月第一&第三月曜日 10時よりZOOMにて

講 師:伊藤恵子さん

お問い合わせ:koyokai@japanassociation.org.uk