昨年9月時点で年間上映スケジュールでは、昨年度「カンヌ国際映画祭グランプリ」の『万引き家族』を計画していたが、DVDが入手出来ず、急遽差し替えをした永遠の美青年大スター「市川雷蔵」の主演映画『弁天小僧』(1958年)を鑑賞した。さらにお正月お年玉として歌舞伎女型の頂点にある「坂東玉三郎」の『京鹿子娘道成寺』(記録映画)を同時上映。現在年末年始で帰国中の常連の皆様方に変わって、全く新たな新入会員が沢山来場頂き(22名皆様)新年を寿ぎました。感謝感激であった。

この映画は歌舞伎では、有望新人5人が打ち揃って華々しく上演する『白波5人衆』の「美人局・弁天小僧菊之助」を主人公にした映画化だ。〓時代劇の父〓と言われ、『忠次旅日記』三部作で名を馳せた名匠「伊藤大輔監督」が大映京都撮影所に里帰り(旧日活)し、『切られ与三郎』(1960年 市川雷蔵主演)と併せて、歌舞伎からの映画化に成功。大映の大スター「長谷川一夫」を上回る売り上げと、人気を獲得した作品であった。大岡越前守として共演した『勝新太郎』と共に、大映を背負って立った最後の銀幕スターの20代の演技に脱帽。最近の東京では黒沢明監督や小津安次郎監督の名作の舞台化が進んでいます。世の中は面白い!(文責渡邉道英)