福祉部

福祉部の部長役を賜ってから一年が過ぎ、何も知らなかった自分で したが色々学ばせて頂きました。その中でこれは皆さんにお知らせ したら良いかな、と思うことがありますのでご参考にしてください。

 

1) Next of Kin、Executor, Lasting Power of Attorneyの確認と更新 (例) 一人住まいのAさんが亡くなられました。Aさんの入院中、病院は 規定に沿ってAさんにNext of Kinを聞きました。Aさんは昔知って いたある友人Bさんの名前を伝えました。それでAさんが亡くなっ た時に病院は当然Next of KinのBさんに連絡してきました。とこ ろが、Bさんは今は高齢であることと病弱のお身体であるのでとて もAさんのお葬式の手配などお手伝いできる気力はありません。 たまたまBさんの知り合いであるCさんが代行出来たので、Aさん の日本のご家族に連絡をとってお葬式の手配など事を進めること が出来ました。この場合はAさんがノートに遺書のような内容のメ モを残されていたので、遺産相続先が明確で問題はありませんで したが、万が一のために頼りになるExecutorやLasting Power of Attorneyを決めておくことが大切です。

 

2) 死亡届けの提出確認 (例) Dさんが亡くなられた後、日本にお住まいの弟さん宛て遺産が送金されてきました。弟さんは英国におけるDさんの資産処理を全 て英国在住の日本人の方(弁護士さん?)に任せました。ところが 送金の知らせを受け銀行に赴くと死亡届けの記録が日本に届いていないということが分かり、最終的に遺産を受領するまでにかなり時間がかかった、ということです。弟さんは全て頼んだ先が滞りなくやってくれていたと思っていたのでかなりびっくりされたそうです。コミュニケーションミスだったのでしょうね。

 

日本人会のみならず英国に在留する日本人の高齢化が進んでいます。福祉部はそのような傾向にある中で、一番大切なことは今回のコ ロナ感染で私たちが痛感した「良いコミュニティ作り」だと信じます。 お互い個人尊重、でも連帯感を感じられる程よいお付き合い、困った 人がいたら何気なく手を差し伸べることが自然と出来る、そんな暖かい会を目指していきたいと思います。

 

福祉部へのご意見ご希望はwelfare@japanassociation.org.uk または harue.t@hotmail.co.uk(田口)までご連絡ださい。

 

 

見守りプロジェクト

 

若葉の緑も日増しに清 々しく感じられる5月と なりましたが、今月も各 支部の見守りプロジェクトの報告はメールで交わされました。幸いにもこの1か月殆どの会員の方々に大きな変化が見られず健康状態もそれなりに良好であったとの報告は喜ばしいことでした。しかしお一人の 会員はトイレに立たれた時に眩暈がして転倒し暫くその状態 で居た為膝から下が思うように動かなくなり今は少しご不自由されておられ、この時期なかなか病院に行って治療を受けることが難しいので皆様も呉々も転倒等にはお気を付けて行動 して下さい。

4月にCovid-19に罹り退院された会員も先日のお電話ではとてもお元気な声でご主人共々順調にご回復の様子でした。話が弾み子供時代に永平寺の近くに疎開されたこと、又何十年 か経過してご兄弟揃ってその地の福井を訪問された事など楽 しく語って下さいました。今はかなりの会員がご家族、近隣の知人、友人等の支援を受けられて日常生活にも支障を来たすことなく暮らしていられると言うのを耳にし、私たち福祉部員も安堵しています。しかし乍らその一方では、ケアホームで暮らす会員には電話で安否を尋ね、少し会話も出来る時に「い つ会いに来てくれる?」という問いには応えられず一人で過ごす時間の長さと淋しさを痛感させられました。一日も早くお見舞が再開する事を祈る思いです。 先月他界されたベラルディー佐和子さんのご葬儀が5月7日に Hendon Crematorium South Chapelで9時30分より執り行われました。ご主人、お嬢さんのクリスさん、パートナーの三名、JAよりウィンター千津子さん、藤田さん、バンダースケイフ日出美さん、グリーブス邦子さん、飛田の五名が参列致しました。

 

本来ならもっと多くの方、或いは長年の知人に見送られるはずでしたが、交通手段規制等の問題もあり、車、徒歩で参加出来る会員のみが代表して参列させて頂きました。斎場内は10 脚の椅子が等間隔に説置され、サービスは全て15分間隔で執り仕切られ棺が運ばれ、棺の上にはそれまで飾られていた花束も取り除かれ、ご主人が自宅からお持ちになった一輪の薔薇の小枝が棺の上にそっと置かれたのが印象的でした。今の 時節柄、葬儀場が大変混雑しているのは頭では理解していても余りに簡略化されたサービスは悲しみの涙を誘う間もない ほどで実に物悲しいお見送りでした。ご家族もゆっくりと時間を掛けて最愛の人とのお別れをされたかったことでしょう。ご 家族のご心痛を思うと胸が張り裂けそうな辛い気持ちにさせられました。

お嬢さんのクリスさんが事前にアレンジされ当日ご葬儀の様子をZoomで配信していられたので当会員の中でも何名かはZoomでサービスをご覧になられたと思います。今まで私も何度か会員の方のご葬儀に参列させて頂きましたが今回のようなお別れの悲しさは一度も経験したことがありません でした。参列者皆が心より佐和子さんのご冥福をお祈りしつつ 棺の前に佇み在りし日の佐和子さんを偲びながら短く語りか けてお見送り出来たのは幸いであったのかもしれません。佐和子さんの前にも葬儀があり、佐和子さんの後にも全て15分 間隔で葬儀が執行され、私達が出口に向かった時には既に次の葬儀の参列者が居並んでおられました。

 

この数か月間で想像さえしなかった多くの方々がCovid-19、 或いは他の病状等で尊い命を落とされました。これらの方々 が安らかに永眠されますことを心よりお祈り申し上げます。 尚、ヘルプを必要とされている方がいらっしゃいましたら、福祉部までメール、welfare@japaneseassociation.org.uk 又は携帯電話07840219028までご連絡下さい。