9月の報告
日時：9月9日（水）午後8時より
講師：ホールト知子様
演題：そろばんの魅力とイギリスでの活動状況
参加人数：45名 (Zoom)
ホールト様からは、そろばんの基礎知識から、歴史、そろばんの 効果、現在の状況などをお話していただきました。電卓の登場により計算器としての役割は終わったものの、現在に至るまで小学 校の必須科目として大切な役割を果たしていると聞き、何でも新 しいものに置き換えられてしまう現代社会にあって、脈々と残る歴 史の一部に触れたような気がして感慨深く聞きました。そろばん は十進法の理解や、小数点やkm/m/mmなどの単位の理解を助 ける優れたツールであること、暗算力を磨くいい方法となることな どを伺いました。現在では、珠算指導者の先生がボランティアで 学校を回っているそうですが、その方々の高齢化が著しく、現在で は80％以上のそろばんの先生が、50代以上となっていること、先 生全体の30％以上が70代以上となっていることをお話いただき ました。日本ではそのような危機的な状況が進んでいる中で、何 か力になれることはないかとしきりに思いました。（大人向けそろ ばんオンラインコースが開始されたそうなので、ご興味ある方はご連絡ください！３級を取得するとそろばんを教えられるそうです！） 海外での普及状況もご紹介いただきました。算数の基礎を理解 するための道具として注目されており、アメリカやハンガリーでも 普及していること、また、タイ・マレーシア・レバノン・トンガなど義 務教育にとりいれられている国もあり、日本でのそろばん人口が 60万人に対して世界では48か国で、1,000万人以上が学んでい るということでした。英国でも、人的・物的リソースに限りがある中 で普及活動を継続的に行なわれていることを伺いました。また、 ハンガリーで普及に努められた、マルカリアン君枝先生が聴衆と してご参加されていましたので、お話を伺うことができ、多くの方 々の長きに渡る活動が、私たちが現在見たり聞いたりする結果と して出てきているものであることを改めて感じました。 10月はJR東海の上野様に、新幹線とリニアの講演をしていただ く予定です。詳細は9月15日のJAからのメールをご覧ください。 当面はZoomでの活動を続け、多くの方々にご参加いただけれ ばと思います。（伊東）