英国にいるとわからない BREXIT の真実

2017 年 3 月

チャタムハウス(英国王立国際問題研究所)客員 研究員・佐藤宣之 連絡先:nsato@chathamhouse.org

EU レファレン ム=国際貿易体制の選択
EU レファレン ムを論じるには、国際貿易体制の知 識が不可欠(だったのだが…) WTO(世界貿易機関):本部ジュネーヴ WCO(世界税関機構):本部ブラッセル 物品貿易:通常の輸出入 近年は原則として自由、 例外として法律で輸入禁制品を指定 変り種:機用 品、電気
サービス貿易:越境サービス 例:国際電話による 海外コンサル利用、海外で船舶修理、支店開設によ る銀行サービス、海外公演

国際貿易体制の分類
1 WTO 加盟国
Most Favoured Nations (MFN 最恵国待遇): 全加盟国に対して同一の待遇、無差別原則とも表現 その例外:Free Trade Area、Customs Union
2 Free Trade Area(自由貿易地域) 特定国・地域の間で物品・サービス貿易を自由化 (物品の関税撤廃・引き下げ、サービスの規制撤 廃・緩和)、実際の名称は FTA(自由貿易協定)、 EPA(経済連携協定)等
WTO 協定上の要件:「実質上全ての貿易」の物品の 関税撤廃、サービスの規制撤廃 「実質上全ての貿易」の一般的理解(EU 文書等): 貿易量の概ね 90%以上を無税譲許し、且つ重要セク ーを一括除外しないこと
3 Customs Union(関税同盟) FTA+域外国・地域に対する関税を一本化、WTO 協定上の要件は FTA と同じ
4 Single Market(単一市場) CU(物品の関税撤廃、サービスの規制撤廃) or FTA+人、物、資本の移動自由化
WTO 協定上の概念ではない⇒WTO 協定上は Customs Union or FTA の一種

EU に関わる国際貿易体制の具体例
イ WTO 加盟国: 殆どの国地域
ロ Free Trade Area(自由貿易地域):スイ ス、

カナ (未発効)、日本(交渉中)
ハ Customs Union(関税同盟):トルコ
ニ Single Market(単一市場):ノルウェー等